MINERVA

 

 

KUBIKI LEATHERが使用しているお気に入りの革で

バダラッシィ・カルロ社のMINERVA LISCIOという革があります。

 

イタリア語で「滑らか」と言う意味です。


この言葉の様に表面がスムースで滑らかな肌触り、油分が多くしっとりとした印象です。

 

イタリア・トスカーナに古くから伝わる植物タンニンなめしの『バケッタ製法』で作られており
フランス原皮の非常に程度の良い皮を厳選し

一枚一枚手鞣し、手染めで丁寧な手仕事によって仕上げた素晴らしい素材です。

 

効率優先のため、現在の多くの革タンナーは機械化の導入をたどる一方ですが
バダラッシィ社の場合、伝統的な革作りを貫いているプロセスにも魅かれています。

 

タンニンなめしの革は通常、加工しやすく

革に浸透しやすい魚や植物の油を使用する事がほとんどですが

この『バケッタ製法』とは牛脚油を用いて

時間をかけゆっくりと加脂をしていきます。

 

牛脚油は、とても浸透しにくいため

じっくりと時間をかけて浸透させていくので非常に時間がかかります。

が、その工程を経て浸透した油分は抜けにくく、使い込んだ時の味わい深いエイジングがあります。

 

また、この会社にはミネルバ・ボックスという革もあります。
鞣し工程は同じく

仕上げにシュリンク加工と呼ばれる表面にシボを出す工法で仕上がっており

やわらかく温かみのある表情になっているのが特徴的です。

 

 

タンニンなめし、天然染料による染色のため、どうしても傷やシミがつきやすい部分があり
濡れた状態で擦ると、色移りを起こす場合もあります。

 

これは、経年変化を阻害しないタンニンなめし、天然素材ならでの特徴です。

 

その反面、優れた復元力をもっていて

使い込む事によって現れる美しいエイジングがなんとも言えない魅力です。


KUBIKI LEATHERがこの革を選んでいる理由の一つです。

 

MINERVA LISCIOはオイルがたくさん浸透している革なので

メンテナンスは基本的には乾拭きで十分です。


汚れが気になる場合には、かたく絞った柔らかめの布で全体を拭き、その後に乾拭がお勧めです。

水に濡れてしまった場合は拭き取り風通しの良い場所で陰干ししてください。

 

乾燥や、くすみが気になる場合には、コロニル1909 シュプリーム クリームデラックスをお勧めしています。

 

柔らかい布に取り全体に薄く塗ってください。

その後、柔らかい布やレザーグローブ等で磨き下さい。(メンテナンスについて

 

牛だって、人と同じく個体差があり、人生があったので1枚1枚に個性があります。


KUBIKI LEATHERでは大きな傷以外はそんなに気にせず製品にしています。