コードバンの財布納品にあたり
何件かお問合せがありましたので
KUBIKI使用しているコードバンについての
説明と取り扱いをここに記します
今後のコードバンとのお付き合いに参考にしてください
コードバンは、馬のお尻部分にあるコードバン層という繊維層を
削り出し
グレージング(摩擦仕上げ)し
光沢を出している革です。
グレージングで押しつぶされたコードバンの表面は
徐々に毛羽立ちしてきてしまいます
押しつぶされて平滑になっていた部分の繊維が凹凸に毛羽立つことで、
ツヤは失われて、次第に乾燥が進んでいき、白けていってしまいます
それを再び押しつぶし、真っ平らにしてあげる必要があるわけです。
僕のやり方としては
コードバン専用クリーム
(専用ではありませんが
使用しています)
で
油分・ワックス
をクロスに取り少しずつ補って再びコードバン表面を整える
(HP上のコードバンのメンテナンス説明でのやり方で整います)
毛羽立ち気になるようでしたら頻繁に手順を繰り返してみてください
角ヘラやかっさ棒で毛羽立ち部分をゴシゴシこすりつけて毛羽立ちを寝かせてあげる方法で
簡易的なグレージングが出来ます(これもお勧めです)
またコードバンはコラーゲン繊維の層である網状層から削り出すため
含んだ油分が抜けやすいのと同時に
革の色味が退色しやすい傾向があります。
気になる場合には色付きのクリーム1909シュプリームDX バーガンディで
少しづつ色を補色していく事もお勧めしています
コードバンは一般的なスムースレザーと異なることと
手間も必要とする革で敷居が高く感じてしまう素材ですが
この独特の光沢感や風合いは惹きつけて離すことがありません
愛でたら愛でた分表情にも表れてくる素材ですので
時間をかけてお付き合い頂けたら幸いです